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「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

25.すたいりっしゅ?

負け犬の遠吠え:すたいりっしゅ?

 近くの一応都市だって云われる場所へ行ったときのこと。
 無人駅を出発した列車がデスティネーションである駅ビルに近づく度に乗り込む女性の服都会っぽくなっていく。
 でも何故かジーンズ
 それが現代『おしゃれ』なんだろうか。

 私が二十数年前に大学時代を送っていた頃。
 『ぼんぼん』なんて枕詞付きで、馬鹿にされていた我が校は、流行に身を任せた女学生で溢れていた。
 みんな揃って『黒一色』の服に『わん・れんぐす(「げ・げ・げの鬼太郎」カット)』なんて、今からでは想像もできないカッコで、がって『きゃんぱす』を闊歩していた。
 
 入学時「これが都会なんだぁ」なんて眼を白黒させられた私だったが、『すっごく恥ずかしいっ!』って判るようにはなった。
 隣接する、我が校と系列が同じ女子大『教科書売り』のバイトをした四回生の時には、そこの女子大生はみんなジーンズを履いていたもの。
 『おとこ』の居ないガッコで『おしゃれ』しても仕方がないなんて考えていたんだろうが、私としては逆に酷く新鮮に思えた。
 それから20年経って漸く我が故郷にもジーンズなんて文化が伝わってきたらしい。
 
 でもジーンズって・・・
 ただの『作業着』・・・じゃないのか?
 だから私の若い頃なんて『洗い晒し』で擦り切れそうなジーンズだった。
 『き・た・な・い・作業着』なんか履けるかっ!って。

 大分前から「『びんてーじ・じーんず』なんて絶対に洗わないで直接に履く!」
 それが『おっしゃれっ!』ってことになったらしい。
 さぞ『いんきんたむし』に罹患した男女が増えたことだろう

 巴里の若い女性にとっての『おしゃれ』って『人と少し異なるように着こなす』ことなんだと聞いた覚えがある。
 高いだけの『ぶらんど』なんて「『ばばぁ』が着る服」だから「恥ずかしいっ!」って買わない。

 街中自分が気に入った服を買う。
 買う時には有り触れたデザインなので同じ服なんて一杯ある
 それを『自分の感性』色なんかを合わせて着る
 だから、オンナジ格好の人なんていない

 街の人の眼を感じながら、そうやって『自分の感性』を磨いていく
 誰も他人の感性(『ぶらんど』)なんか充てにしない
 そうして『大金持ち』になったら『お~とくちゅ~る』を仕立てさせる。
 彼女たちは絶対に他人とおんなじ格好なんてしないのである

 態々『きたないカッコする』ってことも含めて、我が国では『ふぁっしょん』なんて『一斉にミンナがおんなじカッコをすることだ』って思われているらしい。
 そして、『小金持ちのばばぁ』は、「ありったけの金・銀・ぱ~るなんか付けて、全身『ぶらんど』but『ぷれたぽるて(ぶら下がり)』なんてカッコが好き」なようだ。

 はぁ・・・。
 何時まで経っても大人になれない国民だこと
 
 『きたない』ってことなら私は誰にも負けない
 自慢できることじゃないが・・・。

 最初に買った車なんて真っ赤な『ろ~ば~・みに』
 そして『みに』なんて磨いて乗る車なんかじゃない!
 10年後に乗り潰すまで3回くらい洗車した覚えしかない。
 誰が何と言おうが『きたない』まま乗っていた
 
 そして、酷く発熱した家内を医者に連れていった帰り、何時ものように『お~ば~・ひ~と』

 真夏には絶対に『く~ら~』を点けるな!
 買った時の『店主からの忠告』である。

 発熱で朦朧としながら『湯気が出てるエンジンが冷める』のを1時間じっと待ってた彼女
 JAFに連絡しても空いてる作業車がないって断られたのだ。

 それから・・・
 余程のことがない限り彼女は絶対に我が愛車には乗ろうとしなくなった

 そして煙草
 以前に日記で『一つくらいは身体に悪いことがしたい』と書いた。
 嘘ではない。
 ただ、それ以上に私の『びがく(美学)』なのである。

 マフィアの首領『アル・カポネ』には葉巻が似合う。
 それもキューバ産の「COHIBA(コイーバ)」なんか噛んでいそうだ。
 実際は良く知らないが・・・。
 英国首相を務めた『チャーチル卿』キューバの『カストロ議長』・・・。
 み~んな『しがぁ』が似合う
 あくまでも『いめぇじ』なんだが・・・。

 天才コメディアン『ジョン・ベルーシ』
 そして『ハンフリー・ボガート』
 下宿時代の部屋の壁に、ただ、この二人の『切り抜いた写真』2枚だけ画鋲で留めていた。
 女性がニッコリ微笑む『ポスター』なんて『ノーテンキさ』を酷く嫌ったんで。

 私が『黒一色の細ネクタイ』を好むのは、『ブルース・ブラザーズ』で踊る『ジョン・ベルーシ』に惹かれているから。
 柄にもなく『バーバリーのトレンチ・コート』だけを買い続けるのは『ボギー』への憧れ
 
 『退廃』『男気』なんてのに憧れてしまう
 『男の哀しい微笑み』憧れてしまう

 天才の名を欲しいままに『酒』と『ヤク漬け』の日々
 そして自分勝手にアッチにいっちまった『ジョン・ベルーシ』

 そして、映画『カサ・ブランカ』
 『イルザ(イングリッド・バーグマン)』、『リック(ハンフリー・ボガート)』が主人の酒場にやってくる。
 過去に、嘗て愛し合った『イルザ』は、何も理由を告げず『リック』のもとを去っていた。

 「Where were you last night?」
 「That's so long ago, I don't remember.」
 「Will I see you tonight?」
 「I never make plans that far ahead.」
 
 忘れられぬ『リック』への恋心に悩む『イルザ』
 『リック』は、「俺たちには巴里の思い出がある」って『イルザ』を説得して、『ラズロ』と共に中立国に発たせる。
 命を賭けて・・・

 「Here's looking at you, kid.きみのひとみにかんぱい!)」
 『名訳』として名高い『この台詞』なんて知らない人はいないだろう。

 『はぁど・ヴぉいるど』なんである。
 なんて独り勝手に盛り上がっている訳なのだが・・・。

 そんな『ジョン・ベルーシ』『ハンフリー・ボガート』骨太な指先には必ず『煙草』があった
 決して『禁煙パイポ』なんかじゃない!

 まあ。
 偉っそうに言っちゃいるが、能無し『げ~の~じん』の「誰々が好きっ!」っていう女子中学生とオンナジなんだろうなぁ。
 私も

 ただ・・・
 『男の切ない涙を誤魔化す小道具』
 それが煙草だって思っている。
 
 貴女も一杯持ってるでしょ?
 金・銀・ぱ~る・・・『あくせさりぃ』なんて。
 だから少し位は寛大になって欲しい

 『馬鹿な男』のタッタ一つの『あくせさりぃ』なのだから・・・ 


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